- Cherry Bonbers Project「The Cherry Bonbers」@ザ・スズナリ
満足度 4,500円/3,600円
全く趣の違う2つの話。出演者たちがやってみたい脚本、演出家をつれてきた
のではないかと思うほど。
1話目の脚本ケラ、演出手塚とおるというものは、ケラらしい実に80年代テイストあふれるもので、
その時代思春期だった者にはぐっとくるものばかり。PatiPati は反則(笑)。
ナンセンスな笑いも手塚とおるが手堅くまとめている感じ。
2話目は脚本クドカン、演出河原雅彦で、もうどうなるか分からない。
ナンセンスを越え、もうハチャメチャ、演出やりたい放題って感じ。
ちょっと引く人もいるのではないかと思うほどだが、ぼくには最高だ。
来年はハイレグを絶対見てみたいと思う。
- 猫ニャ−最終公演「将来への不安 Z2000 / ファ−ブル・ミニ」@シアタ−モリエ−ル
満足度 2,800円/2,800円
一応最終公演とか。
ひたすら絶望に向かっていく様は主宰ブルースカイの気持ちを表しているのか
どうかは分からないが、芝居そのものがまだ錬れてないような。
それは2日目だからかどうかは分からないが。
今後はもっとお金が儲かるようやっていきたいとのことだけど、この閉塞感は
芝居だけにしとかないとツライのではないかなぁ。
実際客の入りは悪くはないが、よくもなくて空席も目立ってたし。
「ファ−ブル・ミニ」のほうはナンセンスさがちょっと抜けきれてないところが
残念。
- 「人間風車」@PARCO劇場
満足度 7,000円/7,000円
休みの日に見るにふさわしい、誰もが満足できるであろうエンタテインメント。
見て楽しい(怖い?)ものではあったけど、心に染みるものではなかったような?
出演陣はとてもとても豪華。豪華と思うのはいつもみている劇団の人達が多数
でていたからかも。
主演の生瀬さんを食ってしまうほどだったのが阿部サダヲ。
最初出番が少なくてもったいない使い方だなぁと思っていたんだけど、
後半の狂いぶりは本領発揮というところ。
- 劇団☆新感線20th Anniversary豊年漫作チャンピオン祭り・秋味R「古田新太之丞・東海道五十三次地獄旅 躍れ!いんど屋敷」@サンシャイン劇場
満足度 4,500円/4,800円
20周年ということで普段は揃わないようなキャスト。
3時間近い長丁場も気にならないほど。
歌のパロディは苦笑させられるもの数多く。歳も感じたりするんだけど。
ただどうしてもぐぐっと入っていけないんですよね...
- 鳥肌実の大演説「本土決戦」@中野サンプラザ
満足度 2,500円/2,500円
話題の鳥肌実を初めて見る。
もっとアジった感じでぐいぐいひっぱられるのかと思ったんだけど、
割と冷めた感じでちと意外。
時間も短いと聞いていたが、エンディングのハプニング(?)のため
2時間たっぷり楽しむ。終わりごろはちと本人も辛かったんではないかと
思ったり。
まぁどこまでがほんとかが分からなかったりするとこがいいのかなと。
来年武道館でやったら見に行こうと(笑)。
- 拙者ムニエル「星星瞳星キラリ」@スフィアメックス
満足度 3,000円/3,000円
前回よりも笑いの要素は少ないと聞いていたが、そんなことは全然なく(笑)、
細かいネタが満載だったような。
特にバックに流れる音楽が全体的に古めで世代として効果的。
今年出会えてよかったと思える劇団の一つでしょう。
そのうちジョビジョバのようになってしまうかな。
- 大人計画ウーマンリブ VOL.5「グレープフルーツちょうだい」@シアタートップス
満足度 3,800円/3,800円
今年一番の注目株(であったであろう)宮藤官九郎は期待を外さない感じ。
IWGPの小ネタもあったり。
笑いが爆笑するようなものでなく、ほどよくブラックで。
少々ドタバタっぽいところもあるんだけど、それもまたよし。
阿部サダヲが実にいい味をだしていたが、それ以上にいい味だったのが
岩松了。あれは反則でしょう。
- NODA・MAP番外公演「農業少女」@シアタートラム
満足度 5,000円/7,000円
番外公演は本公演よりも面白いのだが、今回はどうも話が分からなくなって
しまった。
客を挟んだステージで向こう側の客が気になったというのもあるのだが、
やはりすぐ隣(通路側だったから)に何度も来る役者陣のせいでしょう。
特に深津絵里(笑)。ふわ〜っといい匂いがしたりして(バカすぎ)。
野田秀樹は松尾スズキがよほど気に入ったのかわからないが、有効活用して
いると思う。
その分松尾スズキの良さは消されているように思うので、野田秀樹が
エキスを吸い取ったってとこでしょうか。
長くやっていく術ですかね。
タイトルがすでに松尾節な感じがするのですよ。
- NYLON 100℃ 20th session 「ナイス・エイジ」@本多劇場
満足度 6,000円/4,300円
おそらく今までみたナイロンの中でもっとも長かったが、とても期待していったし、
それにも十分応えてくれて3時間半あったことはそれほどツラク感じなかった。
オシリでは感じたが。
ストーリーはちょっとありがちな気もしないわけじゃないけど、役者の演技は
あいかわらず安心して見ていられるし、はじめての人にもおすすめ。
後半の展開は実にナイロンらしいと思ったんだけどどうでしょう?
気になったのは "Nice Age"のカバー。
だれがやってるんでしょ?
- 「トランス」@ル テアトル銀座
満足度 4,500円/7,000円
昔一度観ているので筋は知っていたため、役者や演出の違いに注意して
観るといういつもとは違った楽しみがあり。
去年の「犬を使う女」でのともさかがよかったので今回は注目していたの
だが、なんか外された感じ。山崎はいつも通り、でもなんかちょっと違うような。
本人も思うとこあるんじゃないかと思えるほど。無難なんだけど。
良かったのは河原。木野花vs河原という構図がなんとなく見えたんだけど、
考えすぎか?
次はハイレグみたいところ。
- グループ魂「MACH731」@赤坂BLITZ
満足度 3,000円/4,200円
サービス満点で分かる人もそうでない人も楽しめるものだったと思う。
仕事の関係で半分ぐらい見られなかったのが残念なところ。
IWGPの影響かなんとなく女の子率が上がってる気が...
ジョビジョバのようにならないことを望む。
- 拙者ムニエル「新しきペンギンの世界」@下北沢駅前劇場
満足度 3,500円/2,500円
猫ニャー同様期待していた劇団。ショートストーリー(コントともいうかも)をつなぎあわせていく
感じも、それぞれのストーリーも面白い。
椅子席と桟敷席をうまく利用した(?)演出も面白いし。
ギャグのセンスは自分と近いというのもあるかもしれないけど。
迷っている人は是非みましょう。
もちろん、終わった後バーガーキングに行きました。
- キレイ〜神様と待ち合わせした女〜@シアターコクーン
満足度 7,000円/7,000円
3時間を超えると聞いていたし、ロビ−には明らかに奥菜ファンと思われる人がいたりで、
とても期待していたわりにはビビりながら(?)みたりしたが、そんな心配は無駄に終わる。
内容のねじれ具合もシュールな笑い具合もちょうどいい。
今回はもっと商業演劇になっちゃってんのかなーとも思っていたんだけど、セットも
セリフもいつもの大人計画具合がちゃんと残っていてうれしかった。
今日現在の今年のベスト。
松尾スズキはやっぱいいわってとこで。
- 猫ニャー「夜の墓場で運動」@THEATER/TOPS
満足度 4,000円/2,800円
前々からみたいとおもっていたものが観れる幸せ。三鷹で感じたことは夢でなかったことを実感。
ディテールで笑わせるようなところも好みだし。
ストーリーそのものもよく考えられているし。
「ブレアウィッチプロジェクト」のネタもあったし。
ナイロンにちょっと近いものを感じるのはしかたないか。
昇り調子(たぶん)と思える勢いもあったし。
普通劇団には華となる女優がいたりするものだけど、ここには感じられず(すいません)。
でもそれは関係ないんだよね。
- KOKAMI@network vol.2「プロパガンダ・デイドリーム」@東京グローブ座
満足度 6,500円/6,000円
いつもながら説教くさいけれども、大倉さんの存在により相当緩和されているような。
「セケン」はそれだけでテーマとして十分な感じなのだが、きっとそれだけじゃないと思う。
帰り道「セケン」について熱く話している人達がいたけれども、それってきっと術中にはまっていると
いうか、それが「セケン」なのでは?と思えなくもなく。というようなことを書いたりしているぼくも
きっと同じだが。
舞台は一番前でみたので、かなり首がいたくなった。あと照明もきつくて目を開けていられないとこ
もあったり。
舞台初めての乾貴美子は無難にこなしてたようにも思うが、まぁ出番も少なかったから。
- シティーボーイズ「ウルトラシオシオハイミナール」@アートスフィア
満足度 3,800円/5,800円
シュールなショートストーリーの組合せは思った以上によかったのだが、ギャグのセンスが自分に
マッチしないのか、客がすぐ馬鹿笑いするからなのかは分からないが、なにか一つのめり込めない
感じがした。
NODAMAP を観たときと同じような感覚を感じた。
ナイロンがやってたらこうはならなかったのかなぁ。
ま、こういうオジサンにはなりたいかなと。
カーテンコール後に上映されたショートフィルムのほうが無駄な笑いがなくてずっとよかった。
- NODAMAP「カノン」@シアターコクーン
満足度 6,500円/8,000円
それなりにクオリティが高くて、幅広い層にもうけそうな感じはいつもと変わらず。
ただぼくの前には一枚の壁ができてしまっている感じがして、素直にストーリーの中にのめり込んで
いけない。
それは、言葉遊びな部分が多いとか、ベタなギャグが多いとか、どうも説教くさいとかまぁ、いろいろ
理由は考えられるけど、世代的なずれみたいなものもあるのかなと少し思う。
あと外に向かったメッセージが強いのも。よく観ているものは内省的なものが多いと思えなくもなく。
まあ、そういったものでも拒絶しないような素直な気持ちも持たないといけないんだけど。
そうはいっても観たいといっている人がいるのであれば、お薦めできるものではある。
猫役の人はかわいかったし。野田秀樹も出すぎだけど、いつもほど気にならなかったし。
主役の2人は主役としての特別扱いのような部分もほとんどないのがよかったかな。
手塚とおるはいつもいいです。
それにしてもNODAMAPの舞台っていつも斜面になってる気がするんですけど...
- NYLON 100℃ 19th SESSION「絶望居士のためのコント」@紀伊国屋ホール
満足度 4,200円/4,200円
4人の作家による12本のコント集ということで、かなり期待していた。ジョビジョバのように
爆笑するところはないものの、くすっ笑えるところがやはりナイロンのよさではないかと思うので
それはそれで○。
コント集とはいえ、ぜんぜん関係のないものが並んでいたわけでなく、それなりなつながりというか
うねりというものがあってよかったと思う。そんなにそれが大テーマになっているわけでないとこも
力ぬけてていい感じ。
4人の作家の違いみたいなものが今一つよく分からなかったのは勉強不足でしょうかね。
あと大倉さんあたりは出てきてなんか喋るだけで笑えるので反則かなと。
- 猫演劇フェスティバル@三鷹市芸術文化センター 星のホール
満足度 4,500円/2,500円
とても観たかった劇団が3つまとめて、しかも2500円という値段でみれる幸せ。
試供品を買ったみたいで、これを信じちゃいけないのかも?と思わなくもないけど、
それを差し引いても十分楽しめた。
内容的には拙者☆ムニエルが素直に笑えて、誰にでも楽しめるかと。すごく「今」を
感じる笑いだった。
中でも一番観たかった猫ニャーはなぜいままで観るのをためらっていったのかと思えるほどだった。
ちょっと第三舞台的な説教っぽさは気になったけど。
あと芝居からはみ出してしまうところとか。いつもはこうではないと思うんだけど。
いずれにせよ、これからは3劇団とも単独の公演で是非みたいと思う。
客層も全体的に若く、しかもいつも観るものより男の子が多いのが印象的だった。
- サードステージ・showcaseシリーズ「ビューティフル・サンディ」@俳優座劇場
満足度 4,000円/4,000円
ここ数日で続けてみた作品に比べて、実にわかりやすいものだった。逆にそれが物足りなかったり
するのだが、今回は安心していられた。
作家の人はテレビの脚本もやっているようだが、それも実に納得。
また、出演陣の演技もうまいので、安心感に拍車をかけた感じだ。
セットもストーリーも自転キンやラッパ屋を思い出させるようなものだった。この辺が好きな
人にはおすすめできるとおもう。
それにしても長野里美はキュートすぎ。まいりました。
- 「ララバイまたは百年の子守歌 「ハッシャ・バイ」より」@紀伊国屋サザンシアター
満足度 5,000円/7,000円
実に実に実に第三舞台な作品だと思う。俳優が違えばそうなってしまうのは間違いない。
筧、佐藤正宏の演技は観ていて安心できる。WAHAHAもちょっと観てみたいかも。
佐藤アツヒロ(ex.光GENJI)はそこそこだった。まぁ出番が少ないのだが。
石田ゆり子はちとつらかった。あの鴻上らしいセリフ回しをこなすのは厳しいだろう。
きっとNODAMAPでも同じ。もっと彼女の特徴を生かした使い方もあると思うんだが。
内容はいつもどおり(?)結構むずかしいテーマだと思う。完全にいいたいことが分かったとは
いいがたい。
カーテンコールが3回もあったのは、みんな理解できているのだろうか?それとも
ジャニ−ズの威力なのか?
- 「ロ−ゼンクランツとギルデンスタ−ンは死んだ」@シアターコクーン
満足度 3,500円/6,500円
古田・生瀬のやりとりは十分みる価値があるのだが、周りがいまいちなのと、筋がよく分からないので
価値がよくわからなかった。再演(再再演?)とかで、人気がある公演のようなのだが、ハムレットを
知らないぼくのような人には、この芝居だけで純粋に楽しめないような気がする。
それはぼくに教養がないということか?!