- サウスパーク 無修整映画版 (99年 米) シネアミュ−ズにて
払ってもいい値段 2500円
キャラが可愛いとか下ネタが満載といった部分だけじゃなくて、
筋もしっかりしているところが○。
ミュージカル仕立てなところは「キレイ」に通じたところもあり。
TV版ももう一度見直したいところ。10月からまたやるらしいし。
アメリカで買ってきたこの映画のDVDが見たいなぁ。
- 白い花びら (98年 フィンランド) ユ−ロスペ−スにて
払ってもいい値段 1400円
カウリスマキの新作(?)はセリフがなくて、ストーリーがちょっと陳腐(?)
だったところを印象強くしているような感じがあり。
セリフはなかったが、
終始流れる音楽が出演者の気持ちをよくあらわしていると
思えるような印象的なものだった。
ちょっと分からなかったのが、カウリスマキがこのストーリーを監督しようとした理由。
- オール・アバウト・マイ・マザー (99年 スペイン) シネセゾン渋谷にて
払ってもいい値段 3000円
アルモドバルの新作はアカデミーの外国語映画賞をとったためか、朝一に観にいったのにもかかわらず
超混んでいて立見で観た。いつもなら立見なんかでは観ないんだけど、そのときはなんとなく。
しかし、これは立見でも十分観る価値のある映画。ファーストシーンから画面から感じられるパワーみたいな
ものがすごい。アメリカ映画にはない雰囲気とか色とかも素晴らしいし、無駄だと思えるシーンもないし。
ラストはちょっと凡庸な気も最初したんだけど、エンドロールをみているうちにあれでよかったのだと
しみじみ思えたりして。
おすぎが奨めるのも分かる部分もあったりして(笑)。
女の人は観るべきだというような宣伝をしていたと思うが、これは誰でも区別なく観るべき映画だと思う。
- eXistenZ (99年 カナダ・米) 渋谷ジョイシネマにて
払ってもいい値段 1500円
クローネンバーグってことでかなり期待していったところなのだが、ストーリがやや陳腐な感じで
物足りなかった。エンディングも分かりやすすぎるし。
現実と非現実の曖昧さみたいなものを扱ったものってたくさんあるし。
小道具は相変わらずのエグさがあってよかったけど、やはり内容を伴って欲しいところ。
予算もこっちについやしちゃったか?
- ロゼッタ (99年 ベルギー・仏) ル・シネマにて
払ってもいい値段 1300円
失業問題を扱っているというけれど、こんなシチュエーションは日本人のぼくには馴染めないので、
純粋に彼女の生き方みたいなものを集中してみれたような気がする。
きっと彼女は真面目に働きたいのは貧困から抜け出したいだけでない、強い意志があったに違いない。
それは生きる意味とでもいえるような。
それを邪魔しているとしか思えない母親に絶望してしまうのもよくわかる気がする。
映像はずっとハンドカメラで、しかも彼女のアップが中心なので、ちょっと酔いそうだったが、
それだけ彼女の表情が生々しかった。
- ストレイト・ストーリー (99年 米) 新宿ジョイシネマ2にて
払ってもいい値段 1600円
リンチの新作は今までとはちょっと違っているという評判で興行的にはなんか成功していないみたいな
感じなのだが、そこかしこに、例えば段階的にアップになっていくカットなどに
リンチらしさが感じられた。
エンディングの切りかたもよかったし(2人の演技はもちろんのこと)、おなじみの Angelo Badalamenti
(綴自信なし)の音楽もすごく抑え目で映像にマッチしていると思った。
- スリーキングス (99年 米) 新宿厚生年金会館にて(試写会)
払ってもいい値段 1000円
最初に断っておくけど、自前で金を払っていく気になるかといえば絶対ならないもの。
ぴあでチェックしてもきっといかないでしょう。
映像的にはちょっと「トレインスポッティング」テイストな部分があって、それはそれで斬新なんだけど、
ストーリーのやっぱりアメリカが正義みたいなところはぼくのアメリカ映画嫌いな理由の一つであったり
して、どうしても馴染めない。だったら娯楽に徹したの作っとけよっていうか。
まぁ湾岸戦争ものなんで、それなりに批判っぽいところはあるんだけど、中途半端な主張になってしまってる。
いろいろ大人の事情があったりするのかもしれないけど。
人物もちょっとステレオタイプすぎて、アメリカ人ってこんな人ばっかり?って思ってしまうほど。
前評判を聞く限り、もっと軽いコメディタイプのものかなと思っていたんだけど。
ま、そう思った自分が悪いといえば悪いわけで。
- 嘘の心 (99年 仏) キネカ大森にて
払ってもいい値段 1500円
ストーリーはサスペンスだけれども、夫婦とはなにか、人を信じることとはなにかを強く意識させられた。
結婚していてもやはり他人、そんなちょっと冷やかな感じもした。
主人公の夫役の追い詰められていく姿も痛々しいだけでなく、気持ちも伝わってきた。
この人、他の映画でもみたことある気がするけどなんだろう...
一人で観たせいか分からないけど、終わった後ちょっと胸がいたくなった。
- アナとオットー (98年 スペイン) 恵比寿ガーデンシネマにて
払ってもいい値段 2500円
これでもかと続く「偶然」や運命の繰り返し、出来の悪いコントのような SFX なんか観ている間は全然
気にならない切ない話。
こういった強い愛の話は「奇跡の海」や「ベティー・ブルー」に近い気もする。
キアヌ・リーブスにどことなく似てなくもない男優はいまいちだったが、女優のほうはよかったかな。
どんな映画か全く前知識もないまま、ふらっと見に行ったけど、自分としては「ツボ」にはまる映画。
こういうのすごく好きなんです...
終わった後、ぴあの出口調査に会いました(公開初日だったので)。
100点満点といったのはぼくです。写真は恥ずかしいのでやめましたが...
- 風が吹くまま (99年 仏・イラン) ユーロスペースにて
払ってもいい値段 1400円
キアロスタミの新作はヴェネチアで賞を取ったためか、正月休みだったためかわからないが混んでいた。
おかげでスクリーンが半分しか見えないのに耐えかねて途中から脇に立ってみてしまった。
ストーリー自体はいつものように淡々と進んでいく。ハリウッド映画にありがちな盛り上げ音楽がないのは
いいなと思う。
珍しい葬式を取材するために小さな村に滞在する話だけど、死を扱うことで強く生を意識させる。
特に最後のほうのバイクに乗る医者のセリフは印象的だった。
説教っぽいといえばそうかもしれないが。
この辺は「御法度」に近いかもしれない。